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男性不妊は不妊の部分だけを見ていてはいけない

男性今日のお話は男性不妊についてです。

男性の場合、不妊治療の検査はまず「精液検査」を受けることから始まります。
そこで精液所見が悪い場合、例えば精子の数が少ない、もしくは、いないことや奇形の精子や動かない精子が多く、正常な精子が少ない場合は男性不妊の治療が行われます。

しかし、今までは不妊治療のメインは婦人科を中心とする不妊専門クリニックだったので、精子は人工授精や体外受精、顕微授精で扱えるが、男性の健康状態の改善や泌尿器やマインドまでケア出来るクリニックは皆無に等しい状態でした。

婦人科の考えとして顕微授精という技術があるので、1つでも精子が取れれば妊娠に持っていける可能性があるから、それでいいじゃないかという発想がメインになっておりました。

しかし、最近の研究で様々な事がわかってきています。

例えば、精液所見は「男性の健康状態の指標」になりうるものであり、精液所見が良い人は、長生きするというデータも出てきました。

▼データの要約はこちら

精子が健康な男性ほど長生きすることが、
4万人のデンマーク人男性を40年間追跡調査した結果、明らかになりました。

1963年から2001年までの間に、
「コペンハーゲン精子分析研究」に登録された男性43277人を対象に、
精液の質と本人の寿命の関係を調べました。

その結果、精子の数が多い男性ほど寿命が長く、
精子濃度が1ミリリットルあたり4000万の男性は、1000万以下の男性に比べて、調査期間中に死亡率が40%低かったとのこと。

また、正常な形態の精子が多い男性も長寿で、
正常形態率が75%以上の男性は25%以下の男性に比べて、
調査期間中の死亡率が54%低いことも分かりました。

さらに、子どものいる男性のほうがいない男性に比べて長寿であることも分かりました。

このことから精液の質が高い男性ほど、さまざまな病気にかかるリスクが低いのではないかとしています。

■2009/8/12 UP
■出典:American Journal of Epidemiology, July 27, 2009.
■キーワード:精子、寿命
<参照元>妊娠しやすいカラダづくり http://www.akanbou.com/

男性の健康を増進し、精液所見を改善することは寿命を延ばすことに結び付くのです。
男性不妊の治療の本来の目的はこういう部分ではないかなと思うのです。

不妊治療をしていると、どうしても目の前の妊娠に目が向きがちですが、大事なのは夫婦の健康であり、元気な体作りが出来ていて初めて妊娠率を上げていくことが出来るのではと感じています。

タンパク質の食事じゃあ、男性の健康で大事なものは何なのでしょうか?

私は再三、このコラムで書いているとおり、「食事と運動と睡眠」だと考えております。
特に男性不妊の方の食生活を聞いていると、外食、コンビニ弁当、ファーストフードが多いのです。

会社が忙しく、睡眠が不規則で、運動もできず、ジャンクフードを摂っていては、いい精子が出てくる訳がありません。でもそういう人、多そうですよね(笑)。

じゃあ、どうすればいいんだよという声が聞こえてきそうなので、私からお手軽にできる改善方法を提案させて頂きます。

(1)食事はタンパク質(アミノ酸)に気を配ったものを。
 卵やお肉、魚を効果的に摂ると良い。
 おやつにヨーグルトを食べることにより、腸内の正常化を図ることもgood。

(2) 睡眠は眠る一時間前からが大事(徐々に明かりを暗くしていく)

(3) 運動できなければ入浴前にスクワット30回と
  半身浴読書(30分程度)で汗をかく

(4) サプリメントは効果的に(抗酸化サプリメント:葉酸・Lカルニチン・ビタミンC)

※ (1) と (4) は、個人の工夫がとても大事だと思います。

 

私は同じオールアバウト家庭の医学の西園寺先生から、アミノ酸の摂り方がアンチエイジングの基本と伺ってから、意識的に毎日摂取するようにしていますが、やはり身体の調子がいいですね。やはり、人間の身体の主要な構成成分ですから。

ちなみに日本人の食生活は極端に炭水化物が多いので、その点は意識してバランスよく食べると良いかと思います。

妊娠を希望されるなら、高度生殖医療に頼る前に、まずは自分の身体の正常化と健康化を目指すべきで、すぐに体外受精や顕微授精に走るのは本末転倒です。

二人が健康でいい精子といい卵子が出会えば、妊娠率も向上し、流産の率を減らすことにも結び付くのではないかと思うからです。

初めて精液検査を受けて、その成績が悪かった方はまず自分の日々の生活や健康状態を省みて、本当に健康なのかどうかを自分で判断することが大事です。

そして、生活習慣の改善を行い、自分自身を健康にする努力が必要だと思います。そして、自分で頑張って元気になった時点で再度、精液検査を受けると良いかと思います。
夫婦その時点で悪い結果だったなら治療に行かれると良いかと思います。
最近は男性不妊専門のクリニックもありますので、活用されると良いかと思います。
精子と精子を作り出す精巣の専門家であるので男性の立場で診断・アドバイスをしてくれると思います。

<参考>
天神つじクリニック
http://www.danseifunin.com/

恵比寿つじクリニック
http://e-dansei.com/

 

著/池上文尋氏 
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