温活女子部

なぜ「体を温める」ことが大切なの?

なぜ「体を温める」ことが大切なの?

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冷えは万病のもと!冷えている実感がある人はもちろん、自覚のない人も「冷え」が体の不調を招いていることがあります。「冷え」は体調の赤信号!もしかするとあなたの不調の原因は「冷え」かもしれません。元気がない、調子が悪いという状態を解決するには、まずは温めることが大切です。

不調の原因は、「冷え」かも?

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自分の体のこと、どれくらい知っていますか?平熱は何度あって、基礎体温はどんなふうに変化していますか?
カラダのしくみを知ることで、今の自分の状態を知る。知れば、とるべき行動もちゃんとわかる。そして未来の体の変化を恐れることなく上手に付き合える。そんな毎日のていねいな積み重ねが、健康美へとつながっていきます。
原因はわからないけれど疲れやすい、やる気が出ない。肩こり、腰痛、ひざの痛みなど、病気ではないけれども体の不調を感じている。もしかすると、その不調の原因は、体の「冷え」かもしれません。不調の原因かもしれない「冷え」は、ある日突然起こるわけではなく、長い生活習慣の積み重ねの中で、「冷えた体」が作られていきます。言い換えれば、日々感じている体の不調は、これまでの生活習慣やライフスタイルの中から生まれているともいえます。

なぜ「冷え」が万病のもとになる?

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なぜ冷えると体が不調になるのでしょうか?体が冷えると血液の循環が悪くなり、免疫力や活力が低下すると言われています。体温が1℃下がると、代謝は12~20%落ち、免疫力は約30%下がるという医学的な報告からもわかるように、身体の不調の原因は、「冷え!」と言っても過言ではありません。なぜ冷えると体が不調になるのか?そのメカニズムについて少しお話してみたいと思います。
血液の役割の1つに、栄養素や酸素をすみずみまで届けるという働きがありますが、私たちの体は、その栄養素や酸素を使ってたんぱく質の合成や分解、代謝を行なっています。また、それと同時に熱も産出しており、私たちの体は一定の体温が保たれることで、細菌やウィルスの侵入を防ぎ、体内の菌類のバランスを保っています。体が冷えて血流が滞ると、体のメカニズムが正常に働かなくなり、体温が低下。体温が下がると免疫力が落ちてしまうのは、細菌やウィルスに対する防御システムが働かなくなるためです。また、「冷える」と血液循環が悪くなるため、老廃物が排出できなくなるため、血管も詰まりやすくなり、動脈硬化や新血管障害、ガンなどさまざまな病気を引き起こすリスクも高まってきます。

不調の根本原因は?

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「冷え」や「血行不良」が引き起こす代表的な不調にはいろいろありますが、血行が悪い、エネルギー不足、体液の流れが悪いなど、一般的に東洋医学でいう「気」「血」「水」のトラブルがあるなら、今、抱えている体の不調は、「冷え」が原因かもしれません。
調子が悪くて病院に行くと、頭痛には鎮痛剤、動脈硬化には血液をサラサラにする薬など直接的に効果のある治療が行われます。しかしながら、体の不調の根本原因を取り除かなければ、また同じような不調を感じ、薬を飲み続けなければならないかもしれません。病院からもらった薬をどんなに飲もうと、「これが効く」と言われている療法を試そうと、そもそもの根本原因である「冷え」を取り除かなければ、体の不調は完全にはなくなりません。また、未病と呼ばれる病気予備軍なら、「冷え対策」をするだけで、病気になるのを防ぐことができるかもしれません。

「冷え」が引き起こす代表的な不調

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体が冷えると、血液循環が悪くなるというお話をしましたが、水が冷えると氷になる、寒いと手がかじかむということからもわかるように、地球上のあらゆるモノは、「冷えると固まる」という性質を持っています。血液も同じで、体が冷えると血管が硬くなり、血液の流れが悪くなります。
漢方では、血液の流れが悪くなることを「瘀血」といって、「血行不良」=「瘀血」になると、血液が栄養素や酸素を体のすみずみまで届けることができなくなり、体の健康維持に必要な物質がきちんと供給されないだけでなく、老廃物がうまく体外に排出されにくくなってしまいます。老廃物がうまく体外に排出されないと、血液が汚れるため、「瘀血」は「汚血」につながり、それが病気や体の不調にもなります。では、「冷え」が引き起こす体の不調にはどんなものがあるのでしょうか?

 

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①冷え症・血行不良

冷え症は、病気として治療するほどではないけれど、その名のとおり、「冷え」が原因の症状です。
腰が冷えて重い、手足が氷のように冷たい、寝るときに靴下が手放せないなど直接的な症状のほか、寝つけない、頭痛、肩こり、腰痛、のぼせ、動機など二次的な症状が現れる場合もあります。末端に冷えを感じる場合もあれば、のぼせやほてりを感じていても、深部が冷えていることも少なくありません。
対策としては、「体を温めること」と「体を冷やさないこと」。まず、つらいと感じる部分を温め、毎日の生活習慣や食習慣を変えることで体温をあげていくことが大切です。
自律神経のバランスが乱れることで体が冷えている人も多いので、上手くストレスを解消すること、生活にメリハリをつけること、ゆっくりと深呼吸をすることなども「冷え」対策には意外と効果的です。「気」「血」「水」のバランスが崩れていることが原因で「冷え」を引き起こしている場合もあるので、低下している機能を上げるためのツボ刺激なども効果的かもしれません。

②むくみ

むくみの原因は、水分の鬱滞。人の体に血管が体中に無数に張りめぐらされているように、リンパ管も同様に張りめぐらされています。リンパ管には、リンパ液という水分が流れていて、老廃物を運び、ろ過した後に排出するという働きを持っています。血管と同様、リンパ管も「冷える」と収縮し、流れが悪くなります。血液は、心拍で押し出されるのですが、リンパ管自体のポンプ機能はそれほど強力ではなく、リンパ管の周りにある筋肉が伸び縮みすることで補われています。「冷え」の対策としては、筋肉を動かし、鍛えることが大切。リンパの流れが悪いときは、マッサージするのも効果的です。

③頭痛

頭痛の原因はさまざまですが、慢性的な頭痛がある場合は、筋肉の緊張が原因の場合があります。筋肉が緊張することで、血流が悪くなり、滞った血液が神経を刺激して頭痛が起こるのですが、同時に肩こりや首筋のコリを伴っていることもあり、その原因が「冷え」というケースも少なくないようです。また、「冷え」は自律神経のバランスが乱れていることも1つの原因として考えられますが、自律神経が乱れることによって、脳内の神経バランスを崩し、頭痛の症状が出る場合もあります。血行を良くするとともに、自律神経のバランスを整えることで、頭痛を改善することができます。

④便秘

便秘で悩む女性は多いですが、便秘も実は「冷え」が原因となっていることも少なくありません。便秘は、お腹が張ってつらいだけでなく、肌荒れなども伴い、女性にとっては大きな悩みの1つ。「冷え」が原因で便秘になっている場合は、体の中心部が冷え、内臓の機能が低下して、腸の全道運動がうまくいかないこと、血流が悪いために腸内が冷え、腸内環境が乱れること、この2つが原因となっています。対策としては、お腹を温め、やさしくマッサージしてあげること。お腹の皮下脂肪や内臓脂肪が多く、脂肪によって胃腸が冷やされていることが原因の場合もあります。全身の体温をあげることはもちろんのこと、食事に気をつけ、運動することで体脂肪を落とし、冷えにくい体を作ることも効果的です。

⑤肩こり

肩こりは、運動不足や同じ姿勢を取り続けていることから、肩の筋肉が緊張することによって起こりやすくなります。また、筋肉の緊張は、「冷え」によっても起こります。 それは、冷やされた筋肉がそれ以上熱を奪われないようにするために血管を収縮させ、筋肉が縮こまることから肩こりが起こります。逆に、筋肉の緊張をほぐし、動かして血流をよくしてあげることで凝りはほぐれていきます。肩こりや首のコリを感じたら、まずは温めてあげましょう。同時に肩を回す、首を回すことで筋肉を動かして血流を促し、血管を拡張させると楽になりますよ。意識的に、肩、肩甲骨、首の筋肉を動かすことを習慣化して、血行を良くすることで自然と肩こりも減っていきます。肩や背中には大きな筋肉があるので、肩こりの対策をすることで、「冷え」を改善し、体温アップにもつながっていきます。